僕の会社は1年単位の変形労働時間制だそうです。会社の壁に協定書が貼ってあったので知りました。とはいえこんなん貼られてもなんのことだかは正直よく理解してません。そもそも変形労働時間制ってなんぞや?僕の休日とか残業とかに影響するとかしないとか。
変形労働時間制
変形労働時間制とは1年とか1ヵ月とかの単位期間内で忙しい時と暇な時の差があったりする場合等に労働時間を弾力化することによって労働時間を短縮するための制度だそうです。あくまで目的は労働時間の短縮。ここ重要。労働時間をうまく割り振って平均化するための制度ってことですな。
というわけで、いろいろと変形労働時間制について勉強してみました。
ところで変形労働時間制には1ヶ月単位の変形労働時間制と1年単位の変形労働時間制、1週単位の変形労働時間制、フレックスタイム制の4つがあるんですが、よく使われる1年単位の変形労働時間制と1ヶ月単位の変形労働時間制を調べてみましたよ。
1ヵ月単位の変形労働時間制
そもそも法定労働時間で計算すると、1ヵ月の労働時間は
週40時間÷7日×月31日(31日の月の場合)=177.1時間
になるわけなんですが、法律で決められている基本的な労働時間の限度である週40時間を超えて働かせてしまっても、1ヵ月でこの177.1時間を超えなければOKというのが1ヵ月単位の変形労働時間制。
要するに1ヵ月という期間内で週平均40時間(特例事業の場合は44時間)労働になればいいということです。
これを守っていれば特定の週において40時間を超えて労働させても、また特定の日において8時間を超えて労働させても大丈夫です。
ただしこの特定の週や特定の日はその1ヵ月が始まる前に決めてなければいけません。後出しNG。
表にするとこうなります。
対象機関 | 最長1ヶ月 |
1週間あたりの平均労働時間の限度 | 40時間(特例事業は44時間) |
特定の日の所定労働時間 | 上限なし |
特定の週の所定労働時間 | 上限なし |
所定休日 | 4週につき4日 |
休日は?
休日は上の表のとおり4週に4日以上。必ずしも1週間ごとに1日じゃなくてもOKです。あとは労働時間が177.1時間までになるように休日を割り振ります。でも連勤キビシイ。
残業は?
あらかじめ1日8時間をこれる時間を所定労働時間として定めた日はその定めた時間を超えると残業となります。週40時間を超える時間を所定労働時間として定めた週は同じようにその定めた時間を超えると残業。それ以外は1日なら8時間、1週間なら40時間を超えて働くと残業となります。
でもこれなんかちょっと損な気がしちゃうんですよね。例えば元々の所定労働時間が1日8時間勤務で普通なら10時間勤務すれば2時間分残業代がもらえるわけですよ。でも所定労働時間を10時間と定めている日は10時間勤務しても残業代は出ないってことになります。うーん、肉体的には2時間多く働いて疲れてるのにって感じです。まぁ所定労働時間を10時間で割り振ってる日があるということは当然8時間以下で割り振られる日もあるわけで結局はバランスがとれるわけで損でもなんでもないんですがね。気持ちの問題。
1年単位の変形労働時間制
次に1年単位の変形労働時間制ですが、これは期間を平均して1週間あたりの労働時間が40時間を超えない範囲内で労働させる対象機関を定めて、その対象期間内で週平均40時間労働になればいいというものです。
対象機関は1ヵ月を超えて1年以内で設定可能です。
週平均40時間になってさえいれば、特定の週で40時間を超えても、特定の日に8時間以上労働させても大丈夫になります。このあたりは1ヶ月単位の時と同じですな。
ただし、いくつかの制限があります。
1.1日の労働時間は10時間まで
2.1週間の労働時間は52時間まで
また対象期間が3ヵ月を超える場合、
4.連続労働日数は最大で6日。特に忙しいとして特定された期間は12日まで。
5.所定労働日数の上限は年280日まで
6.労働時間が48時間を超える週の連続は3週まで
なかなかめんどくさい。
表にするとこんな感じ。
対象期間 | 1ヶ月以上1年まで。 |
1週間あたりの平均労働時間の限度 | 40時間 |
1日あたりの所定労働時間の限度 | 10時間 |
1週間あたりの所定労働時間の限度 | 52時間 |
連続勤務日数の限度 | 6日。特定された期間は12日。 |
休日は?
週1日以上。基本的には連続勤務の限度が6日なので日曜日に休んだら月火水木金土という感じですね。もちろん多い分には問題なし。
特定された期間の連続勤務が12日の意味はどの1週間を見ても休日がある状態になればいいということです。例えば日曜日に休んだら翌週の土曜日に休む。これでも1週目の日~土にも休みは1日、2週目の日~土にも休みは1日ってことです。12連勤にはなりますが。
残業は?
これは1ヶ月単位の変形労働時間制と同じですね。
まとめ
いや軽くお勉強してみましたが、何気に難しい。というかわかりにくい。
ちなみに僕の務めている会社は1年単位の変形労働時間制をとっています。基本的に週休2日制なんですが、繁忙期は隔週週休2日制になったりします。でも残業代は特定された週だろうがなんだろうがとにかくもともとの所定労働時間の7時間45分を超えると発生します。変形労働時間制は単純に休日をコントロールするためみたいですね。繁忙期に休日を少なくするためっていうか。もちろん繁忙期に減った休日分は閑散期に休みますが。
変形労働時間制について調べてみると、とにかく会社側が残業代を抑えることができる!って書いてあることが多かったんですが、僕の会社の場合はそういうことではないようで安心。それならバンバン残業してやるー!