遠赤外線。よく聞くフレーズですよね?北海道民の僕としてセラミックヒーターなんかでお世話になってます。他にも遠赤外線の調理器とか遠赤外線の治療器とか、岩盤浴なんかも身体の芯から温まる感じです。どんだけ活躍すんねん遠赤外線。
とは言うものの結局遠赤外線って何なのかと。遠い赤外線があるなら近い赤外線はあるのかと。
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赤外線とは
そもそも赤外線って何かってところからですが、目に見える可視光線の赤色よりもさらに波長が長くて電波よりは波長が短い電磁波です。そう、赤外線は電磁波です。「ガンマ線」「X線」「紫外線」「可視光線」「電波」「マイクロ波」なんかと同じく。
ちなみに上の電磁波の例は波長(周波数)の短い順で、この順番でいくと「赤外線」は「可視光線」と「電波」の間。可視光線より波長が長いものは人間の目には見えません。ですので赤外線も見えません。
その赤外線にも波長(周波数)によって種類があって、お馴染みの「遠赤外線」以外にも「近赤外線」、「中赤外線」ってのもあります。
ちなみに波長の短い方から「近赤外線」「中赤外線」「遠赤外線」。近赤外線なんて初めて聞きました。クイズ番組とかで「遠赤外線があるように近赤外線もある。YESかNOか?」なんて問題、ありそう。
遠赤外線とは
さて、遠赤外線は赤外線の中で波長が短いもので、波長がおよそ4 - 1000 μmの電磁波です。つまり可視光線よりも電波よりってことなので、その性質は電波に近いです。
この遠赤外線、物体からは必ず放射されてます。つまり冷たい水や氷なんかからも遠赤外線は放射されてるわけです。これは意外。遠赤外線っていえばとにかく暖かいっていうイメージですから。
とはいえ高い温度の物体のほうが遠赤外線を強く放射しますけどね。
遠赤外線の効果
そんな遠赤外線ですが、効果といえばやはり物を温めることです。
普段目にする物質の多くは2.5μm~30μmの波長の電磁波を吸収しやすいそうです。2.5μm~30μmといえば赤外線の波長4 - 1000 μmにほとんど当てはまってるわけで。つまり身の回りにある物体の多くは赤外線をよく吸収するってことです。身の回りにあるというか身それ自体である人間の身体も同じように遠赤外線を良く吸収するわけです。
で、この遠赤外線を特によく放射する物質がセラミック。だからセラミックヒーター、暖かいわけ。
岩盤浴なんかもそれに使われている鉱石から良く赤外線が放射されるのでとっても温まるわけです。
そう暖めるのは事実。間違いないです。
ただこの遠赤外線、水に対して数ミリ以上は透過しないそうです。
人間の身体の大半は水、水分です。遠赤外線がこの水に浸透しないということは人体にも浸透しないってことです。
となると遠赤外線で身体の芯から暖まるてのはウソってことになります。よね?
実際は遠赤外線そのものが浸透して芯から暖まるわけではなくて、身体の表面の温度が芯まで伝わって暖まるわけですよ。
芯まで伝わるのは遠赤外線そのものではなくて温度、暖かさってことです。
例えば炭火なんかは遠赤外線が強く放射されます。炭火で魚を焼く場合、遠赤外線は魚を穏やかに熱するので魚表面を急速に焦がしたりすることがなく、中まで火が通りやすいと言えます。あくまで遠赤外線が中まで通るわけではなくて中まで通るのは温度自体。
ですので「遠赤外線で身体の芯まで暖まる」という表現はちょっと微妙かなと。
遠赤外線の穏やかな加熱が身体の芯までゆっくり伝わって結果として身体の芯まで暖まるってことです。
まとめ
結局身体の芯から暖まるのは事実だと思います。
ただ表現によっては「?」となるだけで。
例えば岩盤浴、あれだって遠赤外線出まくりです。
実際気持ちいいですし、汗出まくりますし、芯まで暖まりますよね?
僕は冬になるとセラミックヒーター使います。
あれめちゃくちゃ暖かいです。あれ無しでは越冬できません。
とにかく遠赤外線、暖かいんです。
もうそれでいいじゃない!遠赤外線バンザイ!