いや、全然気にしてなかったんですけど、台風の気圧の単位ってヘクトパスカルって言いますよね？ニュースでもそう言ってます。でも昔ってミリバールって言ってませんでしたっけ？ヘクトパスカルとミリバールって何が違うんでしょう？今回はそれを含めて単位のお話。
photo credit: NASA Sees Typhoon Chan-Hom's Strongest Winds in Northern and Eastern Quadrants via photopin (license)
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SI単位と非SI単位
単位には「SI単位」と「非SI単位」というものがあります。
SIとは国際単位系のことで、メートル法を発展させて国際的に定めた単位系です。
国際的にSIを使っていきましょうねってことで多数の国で使用がされていますが、、一部の国、例えばアメリカとはそれまで使っていた単位を使うことも認められています。マイルとかね。わかりにくい。
で、この「マイル」とかの国際単位系ではない単位を「非SI単位」って言います。
さて、これを踏まえてミリバールとヘクトパスカルです。
ミリバール
昔使われていて、いつの間にかヘクトパスカルに取って代わられた気圧の単位です。
ミリバール。mbarって書きます。
1bar（バール）の1000分の1が1mbar（ミリバール）ってことです。
ミリは1000分の1って意味の接頭辞です。
1914年から気象通報に使われ始めたそうです。
ちなみに1バールは1気圧とほとんど等しく、その1000分の1であるmbarが気圧を表すのにちょうどいいってことで一般にに使用されていました。
実際はちょっと違うけど気圧測定の制度からすると誤差の範囲。
もうちょっと正確に言うと1気圧（atm)は1.013bar、つまり1013mbrです。
ちなみに僕は気圧が1000mbrを下回ると体調が悪くなります。低気圧に弱い。
このmbr、昔使われていたってことでお分かりかとは思いますが、非SI単位です。
ヘクトパスカル
次にヘクトパスカル。hPaって書きます。
100Pa（パスカル）が1hPa（ヘクトパスカル）です。
ヘクトは100倍って意味の接頭辞ですね。
1000倍ならキロパスカル（kPa）。タイヤの空気圧なんかはこの単位ですね。
1パスカル（Pa)は1平方メートルの面積につき1ニュートンの力が作用する圧力。
パスカル（Pa）は「パスカルの定理」のブレーズ・パスカルに因んでです。
自然哲学や数学の分野で有名な方ですが、哲学家としても有名。「人間は考える葦である」って言葉、これもパスカルさんです。
ちなみに1気圧(atm）は1013hPaです。ん？mbrでも1013でしたよね？
そう、1atm＝1013mbar＝1hPa。
つまり1mba＝1hPaなんです。数字はいっしょ。
どうして変わった？
ミリバールがヘクトパスカルに変わった理由、もうお分かりかと思いますが、ミリバールが非SI単位でヘクトパスカルがSI単位だからです。
国際的に統一しましょうねってことで定められたのがSI、国際単位系なので、当然このSIへ統一させる流れになるわけです。その流れの中でミリバールってヘクトパスカルと同じ大きさで数値自体はいままでどおりだし、変更するのにちょうどいいんじゃね？ってことでヘクトパスカルさんの時代になったわけです。日本で切り替えられたのは1992年12月1日からだそうですよ。
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まとめ
というわけで国際単位系の統一の流れにミリバールさんは飲み込まれてしまって代わりに台頭してきたのがヘクトパスカルさんだったわけです。
代わったのって結構最近かなって思ってましたが、かなり昔の話だったんですね。そりゃ年もとるわけだ。
そういえば圧力の単位としてmmHgってのもありますよね。水銀柱ミリメートル。これも非SI単位ですが、現在でもよく見かけますよね？思い出せます？毎日自分で測って見てる人もいるでしょうが、そうでない人でも年に1回は会社の健康診断で・・・そう血圧計の単位です。年をとったら血圧にも気をつけないと。
ちなみに健康的な人の血圧ってまぁ大体上が125mmHg下が80mmHgくらいとして、これヘクトパスカルに変換すると、
1mmHgが約133.3224Paなので大体1.33hPaとして、上が125mmHg=166.25hPaで下が80mmHg=106.4hPa。
健康診断で血圧測ったときにここはやはりSIの流れに乗ってSI単位であるhPaを使って「上が166ヘクトパスカルで下が106ヘクトパスカルかぁ」なんて言ったらちょっとカッコよくないですか？誰かやってみて下さいよ！
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