今回はあさりとかしじみとか。貝、二枚貝のお話。
あさりやしじみってなんであんなにパカっと開くんですかね?
それに生きてるあさりじゃないと茹でても開かないなんて聞いたことないですか?
いや、茹でてる時点で生きてはいないだろ?なんてずーっと思ってたんですが、実際どうしてあさりは茹でると開くんですかね?
それに冷凍のあさりとか開かなかったり半開きだったりもするし。あさり、意外と謎が多いぞ?
二枚貝
あさりとしじみ。同じ二枚貝ですが、種類が違います。
あさりはマルスダレガイ科に属していて、しじみはシジミ科に属しています。
あさりはだいたい4センチほどの大きさで、しじみは2,3センチですね。
あさりは海水で生息しているので砂抜きも海水に近い塩分濃度3%程度の塩水で、しじみは基本的に淡水に生息しているので塩分濃度0.3~1%程度の塩水で砂抜きするそうです。
知ってました?
しじみのお味噌汁、美味しいですよね。
僕、貝類そんなに好きじゃないんですが、しじみの味噌汁は好きだったりします。
小さい頃から何度も食べてますけど、あの「パカッ」と開くのが無性に楽しかったりしました。
まぁしじみの身をチマチマ食べるのはちょっとめんどくさかったりもしますが。
そういう意味ではあさりのほうが大きくていいかもね。
でもね、開かないのもあるじゃないですか?なんで開かないの?なんて母親に聞くと「生きてるやつじゃないと開かないんだよ!」なんて言われたり。こんな茹でてるのに生きてるやつとかまったく意味がわからなくて、もう小さい頃から疑問でした。
そもそもなんで茹でたり熱したりすると開くんでしょうかね?
知らないの、僕だけですかね?
そもそも何故あさりは熱すると開くのか?
さて、ここからが解答編。長年の謎がいま明らかに!なんてちょっと大げさですが。
もともとあさりなんかの二枚貝は基本的にピターッと閉じてるんですよ。二枚の殻が。もう全然開かないくらいにピターッと。二枚の殻で完全に守られてるカンジで。
でも火を通して熱したり茹でたりするとパカっと開く。これは何故なのかと。
貝柱のせいです!
まずどうして開くより前にどうして開かないのか?閉じた状態は何故維持されているのか?
貝の内部には貝柱というものがあります。ホタテの貝柱なんか有名ですな。高級珍味。
この一般に「貝柱」と呼ばれているものは正しくは「閉殻筋(へいかくきん)」と言います。
読んで字のごとく、殻を閉じる筋肉。
二枚の殻の内部では、閉殻筋、つまり貝柱がそれぞれの貝にピタッとくっついてることが、そもそも開かない理由です。タンパク質とかによって貝柱が内側に張り付いてるので閉じているということです。
さらにこれを熱することによってタンパク質のくっつく力が弱くなり、また熱することにより貝柱が縮むことによって二枚の貝にくっついていた貝柱が貝の内側からとれちゃうらしいです。
なるほどそれであんなにピタッとまるで僕の心のように頑なに閉じていらっしゃったんですね!
とは言うものの閉じてた理由はわかりましたが、じゃあなんであんなにパカっと開くのかと。その閉じてる状態が解除されたからってあんなにパカっとおっぴろげに開く理由はなんなのかと。
靭帯のせい!
それは「靭帯」のせい。
二枚貝のそれぞれの殻の頂部は靭帯によって繋がれてます。そしてその靭帯が二枚の殻を開く役目をしているそうです。
通常二枚貝は殻を開こうとする「閉殻筋(貝柱)」と閉じようとする「靭帯」とのバランスで開き方を調節したりしてるんですが、貝柱が切れたり上記のように熱すると閉じようとする力が無くなってパカっと開くわけです。なるほどね。
冷凍モノは?
冷凍モノでも同じことです。が、冷凍あさりやしじみは室温で解凍すると半開きになることが多いそうです。
これ、急速に解凍すれば開きやすいようで。
まとめ
いや、長年の疑問が解決しました・・・と思ったのですが、まだ一つ疑問が。
結局生きていない貝が開かないという意味がわからん。
生きていようがなかろうが、貝柱の力が無くなれば開くのでは?と思っちゃうわけで。
それについてはどうやら間違いのようです。
つまり生きていようがなかろうが、開くものは開くようで。
というか死んだ時点で基本的には開くようですね。
靭帯が弱くなってたり貝柱が強かったりすると、生きていようがなかろうが加熱しても開かないものは開かないわけですが。
つまり「生きていない貝は開かない」って、そんなことはないみたいです。
疑問は解決したものの、長年信じてたことが違ったとは・・・。まぁそんなこともありますよね。